どーして、貴方はそんなに優しいの?

     どーして、こんな面倒なあたしの傍にいつも居てくれるの?

     ……どーして?

 

         七夕に願いと想いを込めて…。

 

       「また…もぉ、勝手にすればいいのよ…」

     溜息混じりにボヤく言葉は決まってアイツから来たメールの文句。

     何があっても、負けない…驚かない、ただ傍でアイツを見守っていく…。

     そんなこと思ってみたって、奇麗事なのは承知してる。

     今だって、ウンザリするくらい…あたしは投げやりになってるんだもん。

     そんな事を何もかも分かってくれてる彼。

     ホントは……こんなことで甘えちゃダメなのは良く分かってる……。

 

     だけど…気がついたら、携帯を手に…あたしは、メール送信ボタンを押してた。

 

     “全て工藤に当たれや、喧嘩でも何でもせぇ。そないなもん、いくらでも回復できんねん”

     “蘭の思うままに動き?どんなになってもちゃんと傍にいるさかい…な”

 

     返信の言葉に、胸がチクッと痛くなるのを感じた。

     ちょっとキツイ口調でも、気持ちのこもった優しい言葉。

 

     ねぇ、平次君…。

     あたしは、貴方の力になれてる?

     あたしは……貴方に頼ってばっかり?

     もし、頼ってばっかりなら……そんなの嫌。

 

     貴方があたしにくれる全てに同等に向き合いたい…。

     今まで、こんなこと言えなかった…言わなかったけど…、他の誰でもない…貴方に頼って

     弱いとこまで見せてしまう理由…。

 

     みんなはね……

      『頼って来い』

      『少しは甘えてみろ』

      『護られろよ』

     そう、言うの。

 

     だけど…貴方は違う。

 

     貴方は…ただ、黙って傍に居て受け止めてくれる。

     だから…だからね、自然と…貴方の傍に…貴方の手を求めてしまうの。

 

     でも……やっぱり、同等の想いで貴方の傍に居たい…。

 

 

     年に一度の…貴方との記念の夜に……こんな願いは、あたしの想いは空に届くかな。

     遠い…大阪の地に居る、貴方の元へ…届いてくれるのかな。

 

     言葉でなんて、きっと言えないから……今日だけ、素直な言葉を貴方の元へ……。

 

 

     平次君……貴方が、大好き…よ。

 

                                                        Fin

 


         +++ 言い訳 +++ 

        あはは…何だか……この2人の関係、完全に発展な方向に向かってますが…
        お礼です、いつも色々頂くので……お礼です(笑)

        ん、ちょこっと七夕関連で…朔也様とありまして、ね?
        なので…お礼です(笑)

        読んでくださった方、ありがとうございました。

                                               流香

 

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